体験記Vol.12(早稲田大学4年 Uさん)
こんにちは。早稲田大学4年のUです。
私は、2015年10月に知るカフェ早稲田大学前店に加わり、2017年1月11日から約1ヶ月半、知るカフェインド工科大学ハイデラバード校店(通称IITH)の4代目店長を務めさせていただきました。
体験記の執筆に当たり、インドで付けていた日記のようなものを読み返しましたが、改めてかけがえのない時間だったと実感しています(必死に書いた2万字指定の卒論よりも、いつの間にか字数が上回っていました。笑)
また、歴代渡航スタッフは、皆一様に「本当に楽しかった!機会があるなら行くべきだよ」と口を揃えていて、私もその言葉が追い風となり渡航を決めました。とはいえ「…慣れない食事や目標達成で辛いことも沢山あったというのにどうしてそこまで満足なの?本当に?」と半信半疑でしたが例に漏れず
「最高だった、今すぐにでもIITHに帰りたい!!!」
と言うようになってしまったのだから面白いです。歴代スタッフを様々な点で魅了してやまない経験を次にするのは、これを読んでいるあなたかもしれませんね。
百聞は一見に如かず、です。
さて、ここからの内容は3つに分けて進めます。
①ハイデラバードの衣食住
②時期柄イベントの紹介
③IITHの人
①ハイデラバードの衣食住
「衣」
ハイデラバードの街中には多様な服装が溢れています。イスラム教の色濃い地域でもあるため黒装束の人も居れば、サリーを身に纏う人、サリーではない伝統衣装を着る人、洋服を着る人など様々です。
私は、IITHでサリーを着させてもらいました。帰国直前のある日、仲良しの学生から「明日食堂でサリーを着た君を撮らせて!」と満面の企み顔で言われ、翌日、気もそぞろに撮影してもらいました↓
デザイン学部の製作の一環で、外国人がサリーを着て現れたら、皆がどう反応するか、その瞬間の表情を捕らえたかったそうです。着付けの手間は掛かりましたが、意外と着心地は優れ、カラフルな色合いも気に入りました。
「食」
インドと言えば辛いカレーのイメージでしょうか。…期待通りに、街にもIITHにも辛みとカレーの味付けは溢れています。日本の一般的なカレーとは大きく異なり、カレー風味の炒め物、スープ、煮物など、バリエーションには事欠きません。
ベジタリアンが多くいることから、学食は植物性の食事しかないものの、日本料理でいう出汁の役割をスパイスが担っているからか、日々飽きることなく楽しめました。
昼食や夕飯は、学生に誘ってもらって一緒に学食で食べることが多く、学長のご好意で私達は無料でした。たまに学生が手料理を振舞ってくれることもあり、辛さ控えめな味付けに工夫してくれて、手で食べる習慣なども楽しみました。
また、マンションの周辺には、ローカルフード屋、各国料理屋などが立ち並び、外食も充実しています。「Oishi Sushi」という店のお寿司は何かが惜しく、「The gallery cafe」のイタリアン料理は日本でも流行りそうな美味しさでとってもお洒落でした。訪れた際には、是非。
「住」
インターン生は、ハイテクシティという世界有数のIT企業が集まる都市にある十分な設備の整った高級マンションで共同生活します。ほぼ初対面の4期生2人はよく気が利いて、眠くてもお腹が減っても停電しても不思議と笑っていられ、とても楽しく暮らせました。
また、毎日専属タクシーでローシャンさんが送迎してくれるのですが、当初10分前後の遅刻は頻繁でした。一度、一時間半の大遅刻をされた日は、電話しても「あと5分!」の一点張りで困惑しました。以前のスタッフに聞くと彼はわりと堅物だと知りましたが、「インド人は時間を守らないし、彼はそうだから」と諦めることなく、懐柔しつつ仲を深める努力をした末、次第に遅刻は減っていきました。時には「もう着いているよ、皆起きているよね?」と心配する電話が入るようにもなったのです。
また、私の滞在最終日には、バラの花束を携えて車外で出迎えてくれていたときには、相手がインド人おじいちゃんということも忘れて思わず飛びついてしまいました(笑)IITHの学生とはまた違ったコンテキストの彼とも信頼関係が結実したことは、嬉しかったし印象深いです。
ここまで衣食住をテーマに書きましたが、ご存知のようにインドは「多」民族・言語・宗教・文化…etcの国であるため、ハイデラバードで経験したことがインドの縮図であるかというと全く違うでしょう。しかし、生活しやすい都市として名高いハイデラバードでも十分すぎるほどの多様性や差異を体感し、異文化にどっぷり浸ることが出来ました。
せっかく日本と異なる場所で生活するのだから…とアンテナを無理に張らなくても、ただ生きているだけで気付きの種が向こうからやってきます。このような環境は、私にとっての当たり前が崩れ、視野が広がるような良い契機になりました。以前よりも何かを即物的に判断することなく、一歩引いたり、立ち止まったりしながら、複眼的に考えようとする癖が付いたかもしれないと思います。
それまで持ち合わせていなかった見方を得るのはとても面白かったし、考えもしなかったことを実体験に基づいて考えられるのは恵まれた環境だと改めて思います。
②時期柄イベントの紹介
文化祭「ELAN」
幸運なことに4期生はIITHで年に一度開かれる文化祭に参加しました。前日までは何も無かった場所に忽然とステージや製作物が出現し、あっという間に世界最高峰の理系大学らしい文化祭が整っていました。IITH生のここぞというときのパワーは圧巻です。
また、インドの有名なボリウッドでも見かけられますが、学生は本当にダンスが上手で大いに盛り上がりました。
バレンタインウィーク
インドのバレンタインは、2/14だけではなく、バレンタインウィークとして一週間も続き、チョコレートデーやプロポーズデーなど日によって異なる催事が繰り広げられます。男女という区別なく、双方にプレゼントを贈りあっていました。その間、学生の可愛らしい恋愛劇をお手伝いしたり、匿名のラブレターという愛の流れ弾に当たったスタッフも居ました(笑)
お見合い結婚が主流で、日本と恋愛観が異なるとも言われるインドですが、若者を中心に自由恋愛の風潮も広まっているようです。しかし、カップルとして堂々と振舞うような学生はほぼ皆無、殊バレンタインと言ってもびっくりするほど奥手で慎重な展開が繰り広げられることが意外でした。
他にも、Republic dayや院生向けのイベントなど私達が見るだけで楽しいようなイベントが盛り沢山でした。カフェにおける交流だけが魅力ではなく、このような行事に参加することも、現地の人との仲が深まる楽しみの一つです。
③IITHの人
さて、インド到着時の入国審査に怯み、マニュアルの英文を丸覚えしようとしていた小心者の私でしたが、今は以前なら出来ないと思っていただろうことにも、自然と着手できたり、大抵のことに動じない在り方に少しは変わった気がします。IITHの友人との関わり合いの中で次第にそれらを得ました。
人格者である彼らは、驕らない自尊心を持っているだけでなく、相手のことも心から尊重してしょっちゅう認めたり褒めてくれます。そのようなとき、反射的に否定してしまう私に、自信を持つことの大切さを教えてくれました。それのみならず彼らの考え方や会話の中から学ぶことは本当に多かったです。
IITHで幾度となく実感した人の好さは書き表しきれないものがあり、そのような彼らと時間を共に出来たことはとってもラッキーでした。
ここまで様々なことを書き散らしましたが、人生でこんなにも学びが多く刺激的で、同時に楽しかった日々は無かったと思います。関わった全ての皆様への感謝の気持ちでいっぱいです。
とりわけ柿本社長は、卒業間近の一学生の願いを快く聞き入れ、壮行会までして送り出してくださり、最終日まで私の成長を考えたサポートをしてくださりました。会社の利益や損得勘定を抜きに、学生の将来を見据えてここまで全力で支援してくださる社長は他に居ないと思います。
お陰で目標においても悔いなくやり切れたので、思い出いっぱいの知るカフェにも、心置き無く卒業できそうです。
長文をお読みいただきありがとうございました。海外インターンシップに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
現在、留学やワーホリで海外経験を積むという選択肢を取るにも、必要な手間や自己負担額は大きく、それが足枷となって海外経験を諦めている人は少なからずいるのではないでしょうか。そのような人にとっても、知るカフェという選択肢があることを知ってほしいです。
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