インドで向き合う「生きる」


ナマスカー!ついに友達の誕生日をヒンディー語で祝えるようになりました!

SHIRU CAFE IIT Bombay店のAです!

実は僕自身もインド滞在中に二十歳を迎えました。

二十歳という人生の節目を迎えると、どうしても自分の人生について考えてしまうという人もいると思います。そんな人がインドに来たら、なおのことです。

今まではインドの楽しい面、インドでの食事やインターンの中身についてお伝えしてきましたが、今日はインドで僕が向き合った「生きること」について(少し大げさ?笑)お伝えしたいと思います。

IITに入るとは?

みなさんはIIT(Indian Institute of Technology:インド工科大学)という大学名を聞いたことがありますか?インドに対して強い興味がある人以外、答えはNOだと思います。

でも、このIITという学校は実はめちゃめちゃ賢い学校なんです!

入試倍率はなんと100倍超え!入試難易度は、かの有名なマサチューセッツ工科大学よりも高いという話を聞きます。世界で一番入るのが難しい大学ともいわれています。IITはどうしてこんなに難しい大学なのか?

それはもちろんIITに優秀な人材が集まっており、可能性が詰まった大学だからです。知るカフェに来店される教授や学生からは柔軟な知性がひしひしと伝わってきます。でも、それだけが理由ではありません。


インドにはヒンディー教特有の「カースト」という身分制度が存在していました。その名残は未だに強くこの地に根付いています。(皆さんご存知ですよね?)

この制度の下では、身分に応じて就ける職業というものが決まっていました。従って親の職業は家族が踏襲し、生活水準の変化が非常に少なかったのです。これは豊かな家庭は豊かなまま、そして貧しい家庭は貧しいまま、という社会を生み出しました。この名残が今も残っているのです。

しかし、Technologyの分野に関してはそうはいきません。はるか昔に規定されたカーストと職業の対応関係に、最近出現したこの分野は組み込まれていないのです。

そしてこのTechnologyはものすごく大きな可能性を秘めています。この分野を専門とする人間は世界中から求められていると言っても過言ではありません。GoogleやMicrosoftなどに代表されるように、世界的企業の多くがTechnologyを扱っています。

従ってTechnologyを扱う仕事に就くことで人々はカーストの束縛から抜け出すことができるのです。過去の身分に囚われることなく、これまでは非常に難しかった「成功」を掴むことができるのです。

そのためIITに入学することは多くのインド人にとって夢のような話。学生は必死になって勉強します。インドの人口はもはや中国を抜き世界一であるとも言われるほど。自然、学生の数も多く、ものすごい倍率になります。信じられない数の受験生の中から、超が付くほど難関な試験を突破した、一握りの学生がIITの生徒になるのです。

学生はみんな“命がけ”でチャンスをつかみ取りに来ています。

旅先で目にした「たくましく生きる」人たち

話は変わります。

SHIPでは週末の観光が許されており、インド観光の定番タージマハルに行った時のことです。一通りタージマハル観光を楽しんだ僕らは、ホテルに戻ろうと歩いていました。

道中、活発そうな若者や品のいい女性、小さな子供からたくさん声をかけられます。ある程度お金を持っていると見える観光客にお土産を売って生活費を稼ごうとしているのです。

声をかけられたたくさんの人の中でも、強く記憶に残っている少年がいます。

彼は僕らが歩いているところに「Konnichiwa~!!」と言いながら駆けてきました。

日本人観光客から聞きかじったのでしょう。相手の出身国に合わせて挨拶を変えるだけでもたくましい少年です。

興味を持った僕らが立ち止まると、タージマハルの置物を指さして「50ルピー!50ルピー!」と言ってきます。少年の懸命な姿勢に胸は打たれたのですが、そんなことを言っていてはきりがありません。「ちょっと高いね、ごめん。」とお茶を濁して立ち去ろうとします。

その瞬間彼は「NOT TAKAI! NOT TAKAI!」と叫ぶのです。

これには驚きました。こんな小さな子でも、自分の生活を守るために必死に日本語を操っているのです。


その帰り道でも、インド人がたくましく生きている様子をたくさん目にしました。

タージマハルからホテルに帰るまでのオートリキシャ(いわゆる、トゥクトゥク)が出火し、足に火が燃え移ったにもかかわらず、すぐに火を振り払い何事もなかったかのように運転を続けるおじいさん。

道路でひたすらバク転を繰り返す4歳くらいの痩せた女の子と、それを後ろから見守り、車の中の運転手に寄付を要求する6歳くらいのお兄ちゃん。

ほんとうに、幼さや老いなど関係なく、すべての人が必死に生きていました。


日本という国は恵まれています。身分による制約もなければ、その日の食べ物を求めて特技を身に付ける必要もない。火傷をしたら病院に行ける。

彼らの目にはきっと、希望に満ち溢れた国に映るでしょう。

インドはまだまだ発展途上。きっとこれから貧困は改善されて、徐々に人々は豊かになっていきます。先進国に生きる私たちは、環境に恵まれているからといって、それにかまけてはならない。彼らに負けずたくましく生き、チャンスを無駄にしない人生を送らなければならない。ついそんなことを思ってしまいました。


この記事を読んで「自分もチャンスを無駄にしない生き方をしなければ。」とか「インドという国で自分の人生を見つめなおしたい」なんて思ってくれた方。そんなあなたには、ぜひSHIPで大きな一歩を踏み出すことをお勧めします。SHIPはあなたにとって見過ごすべきではない大きなチャンスの一つかもしれません。

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