渡航体験記vol.73(関西大学2年Nさん)

―体験記をご覧の皆様へ―
「舟」を意味するSHIP。それぞれの文字が、「SHIP」に参加するにあたり意識すべき行動規範を指しています。
SHIRU ~世界を、自分を、「知る」機会~
HARD ~ビジネスのリアルな厳しさ~
INFLUENCE ~世界に「影響」を与える体験~
POTENCIAL ~切り拓く自らの「可能性」~
SHIPに参加する渡航者はこれらの行動規範に沿った目標とそれを達成するための具体的な目標を立てます。これらを頭に入れて頂いた上で読んでいただくと一層渡航者のリアルな体験が感じられることと思います。

 
■大学名:関西大学
■学年:3年生
■渡航時期:Q4(1月〜3月).Q1(4月〜6月)
 
■目次
○はじめに
○SHIPに応募した経緯
○SHIPで学び得たこと
○今後に向けて
○おわりに
 

■はじめに

はじめまして。関西大学法学部3年のNと言います。今回、知るカフェが企画・運営する海外インターンシップ・SHIPで2月〜5月の4ヶ月間、インドールへの渡航を経験させていただきました。「僕がどういう人間でどう成長したか?」や「自分の大学でこのSHIPを使ってインドに渡航した人は一人もいない中、なぜ僕が渡航を決断したのか?」「親元を一度も離れたことない僕がなぜいきなりインドに行ったか?」など”SHIPに何を考えて来たのか”と何を見て、何を学んだのかをみなさんにも夢を持って読んでもらうようなものにする、かつ自分の備忘録のような形で紹介できればなと思います!!
 
(SHIP渡航初日!!プクプクですし、初々しかった笑)
 

■SHIPに応募した経緯

SHIPに応募した理由なのですが、実は僕1度SHIPの選考に落選しているんです。その時の志望動機から今回渡航するまでの経緯をザックリとお話しできればなと思います!!
 

①英語話せるようになりたい!!!

僕がSHIPに落選した時の志望動機で一番大きかったものは「英語で人と話せるようになりたい」です。単純ですよね、しかも本場・アメリカとかじゃなくインドを選ぶって笑。もちろん、運営の方々は僕の芯となるものを見抜き、僕は落ちています。ただの語学留学じゃない、海外インターンシップなのですから落ちて当然かと思います。
この時選考に落ちた経験が、僕のSHIP渡航を”誰よりもいいものにできた”と渡航前には自尊心がそれほどなかった僕に言わせることとなります。
 

②同期に負けたくない

これは少し弱かった志望動機ですが、一応最初に応募した時に持っていたものなのであげておきます。1年ほど前にボンベイ店に渡航した大阪大学のM君と立命館大学のA君と少し前から交流があり、二人ともこのSHIP参加をして『より成長した』というのを聞き、僕は負けたくないとSHIPの選考に応募しました。結果はお分かりの通り、落ちました。
ただ、この感情ものちの僕に”それでもよかった”と言わせることとなります。
 

③マネジメントを本気で学びたい

ここから「SHIPに受かった時の志望動機」に入ります。前の二つも大事な志望動機ですしそれを持ってインドに来るのもいいことだと思いますが、僕自身が経験として言えることは「自分を持ってSHIPに応募しているかどうか」が合否を分けたと思いますし、また渡航中のその人の成長速度にも関わってくることだと思います。
なぜ僕が《マネジメントを本気で学びたい》と思ったのかは、下の【今後に向けて】で少し話が出てきますが、アイドルのプロデュースを本気でしたいからです。そのためには少し面倒な年頃の少女たちを裏で支え、魅了しステージで輝かせる力、マネジメントする力が必要だからです。僕はその力を本気で欲しい/必要だと感じていますし、その力がつくならどれほど時間も労力も惜しまない覚悟がありました。そのため、その本気度を志望動機に書いてアピールしました。その結果、1回目の落選した時とは違った結果が得られたのだと思います。” やはり本気度をしっかりと見抜かれた” のだと、受かった瞬間感じました。
ではなぜ僕がSHIPでマネジメント力がつくという結論に至ったかというと、「私生活すらも共にする仲間と同じ目標に向かって、本気で仕事をしていく」からです。同じく選考に受かった人たちは本気度が違います。みんな何かを得ようと必死になって、インドまで来ています。その人たちをマネジメントする、また同じ家で生活し、互いにサポートもしていくというかつてない経験ができる。そう感じたため、僕は「誰よりもマネジメントを学びたい意欲」をアピールしたと共に、インドでその思いを全力でぶつけ、仕事に生かしました。
(ただ共同生活するかと思えば、いろいろあってお風呂とトイレ以外同じ行動をする人がいるということもありました笑。それでもその共同生活は互いにふざけあって、本気で学んで楽しかったです笑。)
 

④自分の視野を広めたい

これは1度目の志望動機を出した際も持っていたものですが、僕は生まれてこの方『視野が狭い』と言われ続けてきました。教師からも親からも、『もっと視野を広くしろ』と言われ続けました。悔しかったですし、何か見返す方法はないかと考えました。その結果が「生まれてこの方親元離れたことない実家生が、4ヶ月海外インターンに行く。しかもその国がアメリカやイギリスじゃなくて、インドに行く。」というとんでもない決断に至るわけです笑。最初は不安もありましたが、ワクワクの方が強かったので応募を二回もしています笑。
実際インドに来て感じたことは「まだまだ自分は視野が狭かった」ということと「まだまだ自分の視野を広めることは無限にできる」ということです。それは【SHIPで学び得たこと】で詳しく書こうかと思います。
 

⑤誰よりも大きい成功体験を得たい

これは余談になりますが、僕は小さい頃はかなり自信家でした。めちゃくちゃなポジティブシンキングでした。「自分ならなんでもできる」そう思って生きてきた僕ですが、大きな挫折を味わい、今までの僕ではあり得ないぐらいのネガティブシンキングに陥ります。「なんか自分らしくなくて嫌だな」そう考え続けた2年間、「大きな成功体験が欲しい」それさえあれば元の自分らしい自分になれるのではないかと思い、大きな成功体験を求めてここ、インドまで来ました。
 
以上5つが僕の志望動機ですが、優先順位をつけるなら1回目の志望時は①②⑤④③でしたが、2回目の志望時は③④⑤①②という感じでした。
 
(インドで迎えた誕生日!!ケーキを顔面にぶつけあう文化、すごいですよね笑)
 

■SHIPで学び得たこと

これほどまでに志望してきたSHIPです。学んだことは誰よりも多かったと自信があります。その中でも大きく3つに分けてお話していきたいと思います。
 

①魅力的な人間を自分の中で持つことができた

まず謎のタイトルから始まるこの話なのですが、これからSHIP渡航する人や考えている人は「インド人は時間にルーズだ」などとマイナスなことを聞いたことがあるかと思います。インド人の中にはそうじゃない人もいるわけですが、実際皆さんが聞いた通り、時間にルーズである人などは多いです。ただ、そういった人たちと連絡を取ったり、何か仕事をしてしたりしていく中で〈当たり前のことが人より当たり前にできる人で、そこから加点要素がある人〉は魅力的な人になるんじゃないかなと思います。
《当たり前のことを人より当たり前にできる》とは、100任された仕事を120%の出来で提出できる人であると僕は思っていて、それを積み重ねることで『この人とは仕事したくないな』という〔アウトな人間になることがなくなる〕と思います。
そして《加点要素がある》とは、当たり前のことができているというベースの上に「自分の武器を持っている人」のことを指しますが、全て秀でている人間なんていないと思いますし、みんな得意不得意がある中で「自分の武器を活かして戦っていく」ことは大事なのではないかと思い、この《加点要素がある》というものが必要だと思います。
インド人とともに仕事をしていく中で、『人のふり見て我がふり直せ』ではないですが、自分が〔一緒に仕事をしたい人の特徴〕を発見できたいい機会でした。
 

②「相手じゃなくて、まずは自分を変えよう」という言葉の意味

次にこのよく聞く言葉で始まるタイトルなのですが、インドは日本と全く違います。土地、人、食べ物…どれを取っても違います。その中で自分が悩んだ部分は〔日本人とインド人の意識の違い〕でした。もちろん生まれた背景も何もかも違うので考え方やマナーが違って当然ですが、それを分かった上でも苦しんでしまうものだと思います。そんな中で僕があまりその文化の差に苦しくならなかった方法(?)コツ(?)が一つあるので、それを書こうかと思います。それは〈自分と相手の違いを見る。そしてその違いを生んだ原因を知って、自分から相手に何をすれば歩み寄れるか考え、行動する〉ことだと思います。やはり文化背景が違う中で、全く同じ行動を取るのは無理があると思うので僕は、文化背景の違いがなんで生まれてしまったのかを考えて、その違いに対して《自分なら相手のために何をしてあげられるのか》を考えて行動していくことで、インド人と日本人との違いで苦しむことは少なくなったと思います。これが僕の中では《視野を広げる》ことと同義なんじゃないかなと思っています。
 

③最後まで笑ってやりきった人が、最後の最後に誰よりも笑う

最後は僕が一番精神面で得たかった”自信”に関して、大きかった学びを紹介したいと思います。ぼくが自信をなくしてしまった理由を紐解くと、「最後まで頑張りきれなかった」ということが出てきます。最後まで頑張りきればもしかすれば夢は叶うし、叶ってなくとも頑張ったということが自分の中で残ります。ただ、最後まで頑張りきれなかった時には自分の中で残るのは”後悔”だと思います。「ああすればよかった、こうすればよかった」取り返しのつかない後悔だけが残ると思います。僕はこの後悔にずっと悩まされてきましたが、SHIPに参加してもがき苦しみながらも4ヶ月やりきったことでその後悔が嘘かのようになくなりました。
その後悔がなくなり、自信を得た合言葉(?)が、〈最後まで笑ってやりきった人が、最後の最後で誰よりも笑う〉です。皆さんが想像している通り、インドでの生活、さらに共同生活というものは非常にストレスの溜まるものですし、そこからさらにインターン生として『仕事』を課されます。渡航期間の中で僕は、この全てがなんども嫌になりました。帰りたいと考えることもしばしばありました。しかし、そんなある時、社員の方に電話で相談中に『N君。こういう時こそSmile(ENRISSIONの行動規範の一つ)だよ。こういう時こそ笑って解決策を見いだしていこうよ。』と言っていただけたことが、僕の中で一番衝撃的でした。
自分が成し遂げたいことに対して必死で取り組んで、最後の最後笑おうと思えばその道中、必ず投げ出したくなる瞬間がくると思います。その投げ出したくなる瞬間に笑って前を向いて、状況を打破できる人が最後に一番、最後だからこそ一番笑えるのではないかと僕は思います。実際ぼくも、ここまで折れずに4ヶ月間必死に頑張って、投げ出したくなる瞬間にも笑って前を向いていた結果、最後の最後には誰よりも笑っていた自信があります。このことが僕自身に、僕の人生に”自信”をもたらせてくれることとなりました。
 
 
(インドのHoliというお祭り!!IIT生とめちゃくちゃ楽しみました!!!)
 

■今後に向けて

上の【SHIPに応募した経緯】にも書いた通り、僕は将来アイドルプロデューサーで成功を収めたいと考えています。なぜなら、自分がアイドルを見て勇気や元気をもらった過去があり、それがあったからこそ今の自分がいると言えるからです。そんな僕を作ってくれたアイドルを、裏で支え成長させる人になることができれば、僕は《僕のように勇気をもらった人の役に立てる》そう考えています。
そのためにこのSHIPでの4ヶ月間店長という役職を務めさせていただきました。自分のMISSION STATEMENTの一つでもある《他人に例外を置き、自分に例外を置かない》人間になるためにも僕は、「他の誰がなんと言おうと自分がアイドルプロデューサーとして成功したいから、僕はこの道を突っ走る」という信念を曲げずにいきたいと思います。
 
そしてそのためには大学生活の中で「アイドル関係の仕事に就いている人と話して現場を知る・アイドルについての研究の第一人者になる・タイムマネジメントの達人になる・MISSION STATEMENTとの乖離をなくす」ことが僕のすべきことだと思うので、まだまだこいつ努力足りねぇな、Nはまだまだだなと思ったら、是非とも叱咤激励よろしくお願いします笑。
 
 
(Q4メンバーでの全店旅行!!同じく頑張っているみんなとの旅行は本当に楽しかったです!!)
 
 
(店舗メンバーで「アラジン」を見に行った時の写真です!!男3人で恋愛映画って…と思いながら、泣きそうになってました笑)
 

■おわりに

今回の4ヶ月は非常にハードなものでした。何回も日本に帰りたいと思ったし、いくら頑張っても結果が出なかった。そんな中、必死に自分を鼓舞して最後までやりぬいた結果、”誰にも負けない自信・圧倒的な成長・最高の笑顔”を持って渡航期間を終えることができました。苦しい経験とともに、仲間との楽しい経験を得ることもできました。
ただ、そんな自分のいい経験もすべて僕だけが頑張ったからでなく、〔周りの人がいてくれたからこそ〕全て手に入れることができました。今まで僕を支えていただいた方々には、この場を借りて一度お礼申し上げられればな、と思います。本当にありがとうございます!!
 
 
(勤務最終日!!やりきった感がすごかったです!!インド最高!!!)
 
これから渡航する人・渡航を考えている人にとっては不安なことがたくさんあると思います。ただ、そのたくさんの不安の中に《あなたなりの成長》があると僕は思います。その不安なところに飛び込むからこそ、今までの自分とは違った自分に巡り会えると思います。そしてその成長を促す、一つ学びを多くする材料として僕のこの体験記が一助となればそれ以上の幸せはないです。この記事を読んで、少しでも気になるなと思ったあなたの渡航期間が、人生が最高のものになることを心の底から祈っております。
 

知るカフェ海外インターン「SHIP」公式ブログ

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