体験記Vol.15(立命館大学1年 Mさん)

初めての海外渡航。英語もほとんど話せないまま始まった、191日間のインド生活。

インドというこれまでの常識がまったく通用しない混沌の地で「ただの大学生」の僕が

どのような経験をしたのか。挑戦と苦悩に満ちた挑戦の記録です。


●ありふれた思い


 僕にはインドへ渡航するにあたり、人に話せるような大きな夢や目的があったわけではありません。

 ただ僕はインドで「なにもないただの自分」から「少しはマシな自分」に変われると確信していました。


 そんな誰もが持つありふれた思いから始まったインドでの生活と経験が、今では僕の人生の大きな武器となっています。

 なんの特技もない普通の人間がインドへ挑戦し何を経験したか、苦しかった事も含めて知っていただければ、多くの人にとって少しは参考になるかもしれません。


●厳しい目標設定

 国内の知るカフェで半年程働き、無事、インド渡航スタッフに選抜してもらえました。

しかしそんな僕に最初の壁が現れました。それは渡航前の目標決定でした。


 必ずインターンシップ生は渡航前に渡航期間中に挑戦する目標を決定しないといけません。目標を持ってインド生活を送らなければ、渡航期間はすぐに過ぎてしまい収穫を得る事なく帰国することになってしまうからです。


 しかし僕はなかなか人に認められる自己目標を立案することができませんでした。


 「それはインドへ行かなくても日本で出来る事ではないか?現地でしか出来ない事を提案してほしい」

 「その提案は会社の利益になるのか?遊びじゃなくて仕事、ビジネスとして現地に行くんだよ」


 日々、厳しいアドバイスを頂きながら目標を考え続けました。しかし遂に目標を設定できないまま、渡航の日を迎えました。


僕は史上初、目標を持たないままインドに強行渡航するスタッフとなってしまったのです。


●迷走


 結局、インド到着後も目標は決まらず、毎週月曜日の社長面談では他のスタッフが目標の進捗報告を行なっている中、僕だけ目標の提案を行うという異常事態が起きていました。 


 その時の僕はかなり焦っており、TOEIC800点取るや現地の友人200人作るなど、わけのわからない提案をしていました。

その頃に提案した案は全て通らず、その合計は30を超えると思います。


 自己目標がまったく決まらない毎日に僕は精神的に追い詰められていました。

何かインスピレーションを得られないかと大学の屋上で1人で瞑想し学生に怪しまれたり、ヒンディー教寺院で現地住民と共に毎日お祈りをしていました。


●ターニングポイント


 瞑想とお祈りばかりして、まったく目標を決められない僕を見かねた社長が「もう源の目標俺が決めよか?」と言いました。


 僕はこの声に一瞬自力での目標決定を諦めかけました。「これで楽になる、もう自分で考えなくていいや」と思いました。


 しかしすぐ

「いえ、自分で考えます」

と答えていました。


ここまで毎日考えて、最終的に誰かに目標を決められる(仕事を与えられる)のは絶対に嫌だと、そう強く思ったのです。


 ここが僕のターニングポイントでした。


その数日後、これまでにない新しい取り組みを提案しそれを認めてもらうことが出来ました。


 ぎりぎりの状態でも諦めなければ、道は開けると強く感じた経験でした。


●店長としての日々

 無事、目標を決定した後、IIT Hyderabad店の6代目店長に任命されることになりました。


しかし、僕を待ち受けていたのは、日本では起こり得ない問題の数々でした。


 店長になった3日後に店舗のドアが強風で砕け散りました。それだけでなく、ここには書けないようなすごい事が日替わりメニューのごとく発生しました。


 「俺は呪われてるのか??」


店長になった僕はそんなことを思いながら日々、問題を楽しみながら解決していきました。


 インドでは問題しか起きないので、それを楽しみながら解決していくとインドでのQOLがとても上がります。なので「今日は何が起こるかな♪♪」と毎日楽しみに勤務していました。


●ボンベイ店立ち上げ


 ボンベイ店ではハイデラバード店の経験をフルに活かし、10日間だけ立ち上げサポートを行いました。

僕自身国内でも店舗立ち上げに参加したことはなく、初めての経験でとても楽しんで働くことができました。


 チームメンバーも皆、高いスキルを持っていて、1400人を超える来者数でも無事、店舗をオープンさせることができました。


 こう書くと問題がまったく発生しなかったと思われますが、しっかり大量に発生しています。しかしここで特筆すべきことでもないと思いますので省略いたします。


 そう思えるようになったことも成長した証拠の1つかもしれません笑


●なんとかする力


 僕がこの渡航で身につけた最大の物は「なんとかする力」です。


 先述した通り、インドでは問題ばかり起こります。いちいちその問題に悩んでいたり、病んでいてはインドでサバイブすることはできません。


 どんな問題が起きても絶対に解決させると信じて、がむしゃらに泥臭く「なんとかする」のです。それは問題解決なんてきれいなやり方ではありません。


 しかし、その力は持っていると本当に心強い力だと思います。


●これから


 インドでの半年を振り返ると、楽しいことも苦しいこともありましたが、知るカフェには本当にお世話になったなぁと感じます。


 僕は海外渡航を通して当初の目的通り、とても良い方向に変わることができました。


 これから僕は知るカフェが僕の将来の可能性を広げてくれたように少しでも多くの学生の将来の可能性を広げるための道を歩もうと思います。


 もちろんその道中には、思いがけない厳しい事や苦しい事もあるとは思いますが、持ち前の「なんとかする力」で乗り越えようと思っています。

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