渡航体験記Vol.61(立命館大学Sさん)
―体験記をご覧の皆様へ―
「舟」を意味する SHIP。それぞれの文字が、「SHIP」に参加するにあたり意識すべき行動規範を指しています。
SHIRU ~世界を、自分を、「知る」機会~
HARD ~ビジネスのリアルな厳しさ~
INFLUENCE ~世界に「影響」を与える体験~
POTENCIAL ~切り拓く自らの「可能性」~
SHIP に参加する渡航者はこれらの行動規範に沿った目標とそれを達成するための具体的な目標を立てます。これらを頭に入れて頂いた上で読んでいただくと一層渡航者のリアルな体験が感じられることと思います。
■学年: 4年⽣
■渡航時期: Q3:10⽉〜12⽉
■渡航期間: 2ヶ⽉
■目次
l はじめに
l SHIRU ~世界を知る、自分を知る~ l HARD ~「チームとして働く」とは~ l INFLUENCE ~周りを巻き込む力~
l POTENTIAL ~苦手な英語に向き合う決意~
l SHIP で得られた能力
l 事業部から1つ指定
l 自由記述
l おわりに
■はじめに
こんにちは!
ボンベイ店で2ヶ月間勤務していました、立命館大学理工学部4 年生のS です。僕が SHIP に参加しようと決意した理由は以下の4つあります。
1.英語を学習したかったから。
僕は、来年から社会人になる予定です。内定先の企業は日系企業ですが、幅広い業務を行っていく上では英語は欠かせないと聞きとても焦っていました。日本にいても当然英語の勉強なんてしません笑 そこで、どうせなら日本から飛び出てみようと思って SHIP 参加を決意しました。
2.自分の実力を試してみたかったから。
僕は知るカフェで働いてもう 2 年目になります。店長代理や SV(スーパーバイザー)、就職活動を経験してきた中で現在の自分にどれほどの実力があるのか確かめたくなりました。
3.海外での経験を積みたかったから。
僕は将来、海外で働いてみたいと考えています。そこで、学生のうちに日本以外の国で数ヶ月間、何かに打ち込む経験をしてみたいとずっと考えていました。そんな時に尊敬する先輩に誘っていただいたこの SHIP というプログラム。参加するに決まってますよね笑
4.お金を貯めたかったから。
SHIP に参加すると1ヶ月で数十万円稼げるとともに、日本に比べて出費が安くて済むんです!物価が安いから!卒業旅行の計画を立て始めるこの時期、僕は金欠で困っていました。笑 こんな人にとってはまさにうってつけのインターンですね笑
それでは、僕が2ヶ月間インドで過ごしてきた経験をコンセプトに沿って振り返っていこうと思います。
知るカフェ IIT ボンベイ店のメンバー
■ SHIRU ~世界を知る、自分を知る-
サビタイトルにしている通り、僕は「SHIRU」という行動規範で意識していたことは「①世界を知る、②自分を知る」ということです。
ここでは以上の2項目に関してお話していきます。
① 「世界を知る」について
ここでは、「世界で生活する・働く」とはどういうことかにフォーカスしてお話します。僕は将来的には海外で働きたいと漠然と考えていました。そのためには、ノーリスクで一度海外で数ヶ月間生活してみたかったんですよね。そんな感じで僕のインド生活はスタートしました。
インドでの生活が始まるにあたって、僕は「コミュニケーション」をとても意識していました。全く英語もヒンディー語も話せませんが、自分が黙ってしまっていてはインド人の学生も僕に話しかけようとは思いません。誰でも話せる簡単な英語を勉強して、接客中に必死に会話をすることを心がけました。
結果としては、インドでの生活はとても楽しかったですし、いろんな価値観も受け入れることができました。もちろん、友達もたくさんできました!社会人になってインド出張が決まったとしても喜んで引き受けると思います。笑
② 「自分を知る」について
結論から述べると、僕は自分のことを全然知らなかったんですよね。もちろん、就職活動を経験しているので自己分析はしています。ただ、今思い返すとスゴイ取り繕った、理想の自分に近づけたような、キレイなことしか就活では述べていなかったような気がします笑 インドでの最初の1ヶ月は正直本当にしんどかったです。初対面の 3 人(しかも 2 人とも女の子)と一緒に共同生活をしなければいけない、毎日朝から晩まで仕事があり、しかも思うように進まない、英語が話せないためお客様とコミュニケーションもとれない、など常にストレスフルな環境に身を置いていたためです。これだけのストレスを溜めると人間、本性が出てきます。笑 おかげさまで本当の自分の強みや弱みを知ることができました。
この SHIP というインターン、本当の自分を知りたい、自分自身と本気で向き合って成長したいという学生にとっては本当にオススメのプログラムです。良くも悪くも2ヶ月間以上他人と一緒に生活をするわけですからよくケンカとかするわけです。めちゃめちゃ気まずくなったとしても逃げることはできないんですよ。インドで一緒に生活をしているわけなので否が応でも顔を合わします笑
そのような環境でどうにか突破口を見つけ出した人間って本当に強く成長できると思います。ぜひ自己分析をしたいという学生がいたら参加を検討してみてください!
■ HARD ~「チームとして働く」とは~
ここでは、僕が2ヶ月間で実際に行った VISION(施策)についてお話します。いくつか VISION を立てたのですが、その中でも表題の通り、「チームとして働く」ということにフォーカスを当てた施策をご紹介します。
「SHIP 店舗ポリシー設定」
結論から述べると、SHIP 店舗ポリシーというものを作成しました。内容としては、「SHIP」という環境において、知るカフェスタッフとして、チームとして「店舗」を運営していく上で大切にしてほしいポリシーというものです。
この VISION を行おうと思った理由としては、以下の3つの課題を解決しようと考えたからです。
① 仲間やお客様に対するリスペクトの意識の向上
② クリーンネス意識の向上、継続
③ 当事者意識の向上
ここからは、以上の3つの項目に関して、なぜそれを課題だと感じたのか説明していきます。
① に関して、
対仲間と対お客様の2点にわけて説明します。
対仲間に関しては、主に一緒に共同生活や仕事を行う仲間を指します。SHIP は常に複数人での行動を余儀なくされます。従って、相手への尊重の意識はしっかりと持たなければなりません。僕は実際に相手への尊重が足りず、何回か仲間に怒られたこともあります…
学年や経験、キャリアなど、スタッフによってまちまちですが、誰にでも自分より優れている部分はたくさんあるはずです。そこを積極的に見つけようとする努力をしてみてください。そこに SHIP での数ヶ月を楽しく過ごせる秘訣があると思います。
対お客様に関しては、主に IIT のインド人学生を指します。日本人とインド人って本当に違うんですよ… 彼らは平気で順番抜かしをしたり、割り込みをしたり、粉ミルクや砂糖をこぼします。笑 けどこれは常識が無いとか行儀が悪いとかではなくて、それを守るということを教えられていないんです。つまり知らないんです。だからこそ、我々日本人スタッフは順番を抜かしてはいけない、こぼしてはいけない、と必死で教える必要があります。けど、教えるという行為って相手を尊重していないとできないんですよね。教えてあげることで彼らも学習し、知るカフェとしてもよりキレイに利用して頂ける結果に繋がります。彼らも日本の文化を教えてもらえることは結構嬉しいみたいなのでお互いに WIN-WIN なんです。やっぱり尊重って大事ですよね~。笑
② に関して、
みなさんご承知のことだとは思いますが、インドって本当に汚いんです。笑 ゴミだらけですし、道は舗装されてないし、、、と。だからといって知るカフェも汚くていいわけはありません。だから日本のカフェと同様のクオリティを保つために日々の掃除(クリーンネス)を意識してほしいんです。ただのインターン生としてだけではなく、知るカフェの代表として、または日本人代表としての意識を持って働いてほしいです。そのマインドを常に意識してほしいという思いを込めて設定しました。
③ に関して、
この項目に関しては、社会人として働くにあたって大切にしてほしいという思いで設定しました。目の前の仕事全てを自分事で、責任を持って働くことって本当に難しいんです。僕自身もまだ完璧にはこの意識を持ててはいない気がします。ただ、このポリシーを常に意識することで少しでも当事者意識が上がればいいなと思っています。
以上3項目を大切なマインドとして意識しておくことで、よりチームとして働くことを意識し、SHIP での数ヶ月をより貴重な、成長できる数ヶ月にできると確信しています。
仲良くなった IITB の学生
インド人以外にもドイツ人やブラジル人の留学生も!
■ INFLUENCE ~周りを巻き込む力~
周りの人を巻き込みながら仕事をしていくことってとても難しいですよね。特に自分の上司を巻き込みながら仕事を行うことって本当に難しいんですよ。なぜなら上司はとても忙しいから。
僕は実際に「HARD」の項目で行った店舗ポリシーの設定を直属の上司と一緒に行いました。その際に意識していたことは、「課題意識の共有」です。一緒に仕事をするにあたって、僕が感じた課題感を、熱量を共感してもらわないと他人は動いてくれません。ましてや、上司にも自分の仕事はあるはず。その時間を削ってまで自分の仕事に割いてもらうためには、やはり上記のことを意識しないといけないと感じました。
結果として、上司にたくさんのアドバイスやフィードバックをいただきながら、自分自身の VISION を成し遂げることができました。
■ POTENTIAL ~苦手な英語に向き合う決意~
僕が SHIP への参加を決めた1番の理由が、英語しか使えない環境に身を起きたかったことです。中学受験、大学受験と英語を必死に勉強してつもりでしたが、TOEIC の点数などは本当にひどくて…だからといって国内にいて英語の勉強をしようとはおもわないわけで…今までずっと逃げてきた結果、いつのまにかもう来年から社会人という時期にまで迫っていました。
こんな自分を変えたい、英語を人並み以上に使えるようになりたい、入社した後も国内のみならず世界で活躍できる社会人になりたい、という思いが僕を突き動かしてくれました。
僕って、本当に英語ができないんです。笑 センター試験の英語の試験中に問題がわからなさすぎて泣いてしまうくらいには…笑 けどボンベイ店で仕事を行っていくためには、できない!って言ってても仕方ないんですよね。死ぬ気でなんとかカタコトの英語を話していかないと仕事が全く進まないんです。また、接客も1日 1000 人のインド人を相手するためには、多少の英語を話せないと本当に日々の接客が苦痛になってしまいます。毎日お客さんによく使用する会話
のフレーズを教えてもらったり、自分でも休みの日にコツコツ勉強したりと、必死に努力していました。その結果、渡航して1ヶ月位経つと、日常生活やお客様との会話にはあまり困らなくなりました!たぶん、人間やればできる生き物なんです。僕が英語ができなかったのは、ただやっていなかっただけ。SHIP では、英語のインプットの機会とアウトプットの機会の両方が用意されています。ぜひとも自分の英語力を少しでも向上させたい、または現状英語がとても得意な人は、海外でのビジネスを学ぶ機会として SHIP に参加してみてはいかがでしょうか!
インド工科大学内の風景、牛が普通に歩いています。笑
■ SHIP で学んだ自己研鑽の重要性
SHIP での2ヶ月間が自分の中でも本当に有意義な時間でした。
その中でも自分が1番重要だと思い、また来年の社会人生活からも活かせると感じたのは「自己研鑽の重要性」です。
‘’自己研鑽(じこけんさん)とはスキルを向上するために学問や研究を極め、自分を鍛え上げていくこと‘’と Wikipedia には記載されていました。
社会人になるにあたって、自分の知らないことしか無いと思います。僕の場合、IT 企業で働くのですが、IT の知識はおろか、プログラミングの方法でさえ全然わかりません。だからといって、わからないで済ますのではなく、自分から学び、できないをできるにすることこそが重要なのだと思います。おそらく、ほとんどの“仕事ができる”社会人というのは日常から自己研鑽を行っているのだと思います。この考え方や学ぶ姿勢を学生のうちに経験でき、大切であると自分で理解できたことは本当に大きな財産だと思います。来年からの社会人生活でも空いている時間を見つけ、日々の自己研鑽を大切にしていきたいと思います。
仕事終わりにみんなで学内のレストランでディナー
■ 休日の過ごし方
今までの体験記を読んでいただくと、永遠に仕事してるの?って感じると思いますが、休日はスタッフみんなでご飯を食べに行ったり旅行に行ったりしています!!
知るカフェ IIT ハイデラバード店での写真
ゴア旅行での集合写真
インドにはたくさんの素晴らしい景色や世界遺産があって本当に旅行しがいがある国です!普段の勤務でお金も稼げるので、そこまでお金を気にすることなく旅行ができますよ!ちなみに僕たちは全店旅行でゴアとハイデラバードに行きました!
■ おわりに
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。学生生活の中での2 ヶ月という期間は意外と長いと僕は思います。人によっては授業や研究、就活など、すべきことはたくさんあると思いますが、その中でも勇気を出してSHIP に参加した人には、それ相応の素晴らしいスキルや経験が得られると僕は思います。ぜひ、みなさんも SHIP に参加してみませんか?少しでも興味を持った方がいれば幸いです。
ご精読ありがとうございました。
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