渡航体験記Vol.82(立命館大学4年Sさん)

―SHIP体験記―

■大学名:立命館大学

■学年:4年生

■渡航時期:2019/02/2-2019/07/31

■渡航期間:179日間

■目次

○はじめに

○SHIPに応募した経緯

○SHIPで学び得たこと

○今後に向けて

○おわりに

■はじめに

南ムンバイの海岸にて。インドで最も盛れた写真です。

 初めまして、立命館大学BKC店4年のSです。私は2019年2月~3月、オープニングスタッフとしてKharagpur店で、4月~7月までBombay店で店長として働いていました。また、4月からBombay店スタッフと並行して知るカフェインド事業部の一員としても働きました。

この体験記は主に自分自身の変化について書いています。応募を迷っている方の役に立てば幸いです。

■SHIPに応募した経緯

 私は自分のことをとても運が良い人間だと思っています。困った時はいつも誰かに助けてもらい、ちょうどいいタイミングできっかけを与えてくれる人に出会ってきました。SHIP応募前は就職活動を頑張っていましたが、これまで同様運の強さを生かしながら進み、無事3年生の秋に第一志望御社から内々定をいただくことが出来ました。当時はとても嬉しい反面、自分自身に全く実力ないのにこのまま社会人になれるのかと不安な気持ちで一杯でした。知るカフェを辞めて他のインターンに参加しようと思って社員さんに連絡した時、SHIP参加を勧めていただきました。その時ちょうどKharagpur店のオープニングの募集をしていたのです。行ったことが無い海外が舞台かつ、いつも支えてくれる周りの人がいない環境ならば、自分自身で周囲に働きかけ、問題解決する力をつけることが出来るのではないかと考え、SHIPへの応募を決意しました。

知るカフェはもう退職しましたが、インドで知り合った人たちや、インド事業部の人と帰国してからもその関係は続き、たくさん会っています。夏休みは北海道に旅行に行きました。

■SHIPで学び得たこと

◎Kharagpur編

オープン日はバレンタインでした。たくさんのお客さんが来てくれました。

1.能天気さと粘り強さの両立

 応募した経緯にもあった通り、2月~3月はKharagpur店の初代スタッフとして立ち上げを行いました。意気揚々とインドに向かったのはいいものの、そこからの2か月間の生活は思ったより過酷でした。特に最初の2週間が一番しんどかったです。いつまでたっても完成しない生活環境、ただでさえ苦手なのにインド訛りが追加されてもっと聞き取れない英語、プライドや自信を容赦なく粉砕してくる出来が良くて強気な店舗スタッフ。ぬるま湯につかっていただけの当時の私にその刺激は強すぎました。理想の動きは描けるのに実際自分が行動すると思うように動くことが出来ず、出国前は軽く見ていた仕事すら十分にこなせない自分に嫌気がさしました。ご飯も食べられず眠れない日が続きました。

この状況から得たものは能天気さと粘り強さの2つです。

まず、能天気さに関して。自力で変えられないものに対して期待値を大幅に下げることでストレスを減らすことが出来ました。一例ですが、住環境が不安定な時期も、その時に「待って待って、屋根があるだけでもう良いのでは???」(煽りではありません笑)と思えたことが後に書く残り4か月のボンベイ生活を支えるものの1つだったと考えています。

次に、粘り強さに関して。これは『自分の目標達成のために、この選択肢を選んだ』という事実を改めて受け入れることで手に入れました。他の手段もあったはずです。でも今回私はこのインドでの生活を選びました。だから、この環境下にいる限りは自分の選択肢に責任を持ちたいと思ったのです。以降、どれだけ泥臭い仕事でも手段を選ばずに最後まで取り組むようになりました。

2.素直さ

自分自身が変わった多くのきっかけの1つとして、印象に残っている場面があります。

それは店舗スタッフのHに「用意された逃げ道を自分で塞ぐな」と言われたことです。

私はタスクを難易度と量でみた時、難易度が高いものは頼りますが、自分がこなせる難易度で多くの量を課されたときは出来ると思ってしまい、なかなか頼ることが出来ません。当時の私は月末で多くのタスクとBombay店への異動準備を抱えていました。Hが助け舟をだしてくれたものの、言われた時は意地を張って素直に乗ることが出来ませんでした。その日の夜、上記の言葉と共に自分のダメなところを徹底的に指摘されてとても凹みました。Hはもう知らないからね、と言ったものの、次の日、同じ助け舟をもう一度出してくれました。今度は素直に乗ったのですがみんなに助けてもらった結果、タスクも全部消化し無事荷造りも終えることが出来ました。ひねくれて意固地な人は早々に素直になることをお勧めします(笑)

コルカタのビクトリアメモリアルと、アグラの有名なタージマハルにて。コルカタは英領時代にデリーに代わるまで首都だったそうで、美しい建築物がたくさんあります。特にビクトリアメモリアルはタージマハルと同じ種類の大理石が使用されています。どちらも本当に白くて迫力があり、圧倒されました。この4人は当初仲が悪すぎると言われましたが、前向きなけんかを繰り返し最後は家族みたいに仲良くなりました(笑)

インド学生ともたくさん友達になれました!一緒にマーケットに行ってチャイを飲んだり、ホステルのお祭りに参加したり、充実した休日を過ごせました。

◎Bombay編

大学内のバスにて。ボンベイはオープン当初からたくさんの常連さんがついていて、とてもフレンドリーでした!

メス(学食)にて。帰国日前日はメスに行って片っ端から学生に話しかけて友達になり、知るカフェの宣伝をしました。

1.コミュニケーションの柔らかさ

2か月のKharagpur店の勤務を終え、4月からはBombay店で勤務しました。Bombay店では、店長になっただけでなく、歴代渡航者で初めて事業部(運営側)に加入し、兼任しながら渡航者と事業部を繋ぐパイプ役として働いていました。立場としてはコミュニケーションハブの位置についたものの、自身はコミュニケーションが苦手なので互いの板挟みになってしまい、初期はとても苦労しました。私は短気な性格なので「なんでこんなに気持ちが伝わらないのだろう」「こんなことしている場合じゃなくて早く実行に移りたいのに」「なんでこんなこと言ってくるんや」と思いストレスが募るばかりでした。その気持ちが言動に出てしまい、後から1人で凹みながら反省会を開催することも多々ありました。要するに幼かったのです。

でも社員さんと話をしているとき、自身に直接言う文脈ではなかったものの、「自分と意見の合わない人を動かせて初めて本当のインフルエンサーだ」と言われハッとしました。半年間でその「本当のインフルエンサー」になれたかと言われたら正直なれていないですが、その後の自分の言動が大きく変わったのは確かです。

2.図々しさの重要性

自分の意志の弱さで、半年間滞在したにもかかわらず私は自分が温めていた考えのうち全部は実行出来ませんでした。インド生活の中で唯一巻き返せなかった失敗です。トラブルが多いからなど自分の中で言い訳していましたがそんなの分かっていることなのでそれを踏まえて考えられなかった自分が今の課題です。不確実な環境の中で最適な状況を作ること、時には図々しく自分の考えを通すことの難しさを痛感しました。インドでリベンジすることは出来ないので、今後の課題としていつか精算したいと思っています。

■おわりに

 少なくともこのHPを見てくださっているということは、少なからずインドに、知るカフェに関心を持ってくださっているのではないでしょうか。今回の体験記は自分自身の変化に焦点を置きました。あまり触れなかったインドという国自体もとても面白いです。(他の体験記にたくさん書いてあるのでチェックしてみてくださいね!) 異国の文化・慣習を理解する良い機会でもあり、自分を成長させる手段としても良いSHIP、興味がある方はぜひ応募してみてください(^O^)

■おまけ

インドの写真を載せておきます!土日の観光はとても楽しかったです。

念願だったジャイプルに帰国前に旅行できました。インドで1番好きな都市はジャイプルです。世界遺産のアンベール城から見た景色は圧巻でした。

ムンバイにて。貧富の格差が激しい都市の1つですがそれが一目でわかる光景。

南ムンバイ。4回くらい行きました。

ナン。たくさんの種類があります。にしても多いな…。

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