体験記Vol.1 (神戸大学4年 Kさん)

初めまして!

知るカフェIIT Hyderabad店初代店長のKです。


なにそれ?と思った方に少しだけ紹介。

知るカフェは国内で11店舗有名大学の近くにある、学生運営かつ学生限定のカフェです。運営は、企業様からのスポンサー費で成り立っており、学生は無料でドリンク・Wi-Fi・コンセント等が利用出来る仕組みです。

知るカフェHP(http://shirucafe.com/)より

--- 参考 ---

【世界展開中?!】大学生無料のカフェ 知るカフェ

http://matome.naver.jp/odai/2139801610744594301


そんな知るカフェが、なんと、インドIIT(インド工科大学)


--- 参考 ---

世界中のIT企業がこぞって欲しがるインド工科大学(IIT)の学生とは

http://www.dhbr.net/articles/-/2695


海外第1店舗として大学内に店舗を作っちゃいました。

--- 参考 ---

有名大学前に「就活カフェ」、インドにも進出

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/278209/060300044/?rt=nocnt



さて、話を戻すと、私はそんな知るカフェIIT Hyderabad店へ派遣されることとなったのです。

インドでの2ヶ月に及ぶ店舗の立ち上げに関わり、そこでは何が待っているのか、自分自身のなにが変わったのか?新しくなにに気づいたのか?なにを得られたのか?をその体験記として今回書いていこうと思います。

書きたいことは主に3つ。

1. 一番苦労したこと

2. 知るカフェのインド店舗でインターンすべきおすすめポイント

3. 〈番外編〉共同生活での気付き


1.一番苦労したこと

一言で言うと、インドの文化における「制度化」です。

日本の知るカフェでの業務を例にします。

日本の知るカフェでは、スタッフは店舗での接客業務の他に、在庫発注やサービスにおけるマニュアルを作成また更新する業務があります。そのマニュアルに沿ってきちんと店舗運営できているかを、常にチェックする仕組みを作り、学生だけでクオリティの高い店舗運営を実現しているのです。

インド店でも同じように、考えていました。

これが甘かった。

最初に「制度化」と言いましたが、要は「業務をマニュアル化」することが難しいのです。

なぜか?

例えば、インドでの店舗運営に必要な在庫の発注において起きたことを挙げてみます。

まず、インドの方々は日本人とは違い、まったーりとした性格です。そのため、「やっておくねー」と言われたことはほぼ100%やってくれません。

こんな知るカフェスタッフと牛乳屋さんとの電話のやりとりも。

知「木曜日に牛乳を10箱届けてください」

牛「オッケー!」

〜木曜日〜

知「今日牛乳届けてくれるの?」

牛「今日はいそがしいからむり」

知「」

そのほかにも、注文通りに商品は届きません。「ウチの在庫にある分はこんだけだよ」と自由に商品の数が変動して届きます。

数は少ないだけでなく多い時も、はたまたオレンジジュースがマンゴージュースになって大量に届いたこともありました。

↑大量に届いたマンゴージュース


そうです。お気づきかもしれませんが、インドでは不測の事態ばかり起きるのです。

だからこそ、業務をマニュアル化し、完璧に行うことを目指すことが厳しくなるのです。

--- 参考 ---

インド人の性格の特徴10選

http://tokutyou.com/tokutyou/67


これが、几帳面な日本人との大きな差です。なんでも時間通り正確に行われる日本で育った純日本人にとってはなかなか慣れません。

しかしインドでやっていく以上は、私たちは異文化に溶け込むしかありません。

数々の予期せぬ事態に対応していると、しつこく根気よく、強気で、いらいらせず冷静に、かつスピード感を持った対応力がつくようになります。

きっと、インドで起きる問題の対応量は、日本で起きる対応量と比べものにありません。このインドで身につけることのできる問題解決力は、おそらく世界中どの国へ行ってもあらゆる問題解決におけるスキルとして発揮できるようになること間違いなしです。


2.知るカフェ海外インターンのおすすめポイント

前述の「一番苦労したこと」では、インドにおいてかなりの問題解決能力が身につく、ということをお伝えしました。

これはもちろん、インドでインターンすべきおすすめポイントの1つです。

もう1つ、知るカフェのインド店舗でインターンすべきおすすめポイントがあります。

それは圧倒的に与えられている、インターン生への「裁量権」です。

実際、どのくらい裁量権が与えられていたかというと、お金の支払い以外です。

私がいた2ヶ月間は、本当の立ち上げ期だったので、用意されていたのは店舗のハコと1,2週間分のジュースなどの在庫があるだけでした。

そのため、1から何が必要か考えながら、コストのかかるものは費用対効果を計算し、日本にいる社員さんに提案しながら店舗を作り上げていくことが求められていました。

今の状況をよりよくするためには何が必要か、いくら必要か、その金額は妥当かといったことを日々考えながら運営することになります。ただ、店舗の運営を支えるスタッフというわけではないのです。

こういったことを考える力は経営を勉強していることと同じです。ここまでインターン生に考えさせてくれる、また実行させてくれるインターンシップはなかなかありません。

また、インドでは私たちインターン生を指導してくれる大人はいません。停電や悪天候の場合は店舗運営をどうするか、業者の対応がよくない場合は他に探してみてはどうか、といったことも自分たちの判断で行うのです。(もちろん社員さんとのホウレンソウが前提ですが。)

このインターンシップ生に与えられた大きな「裁量権」は、知るカフェのインド店舗でインターンすべきおすすめポイントと言えます。

もちろんたくさん友達もできます


3.共同生活での気付き

この知るカフェインド店舗でのインターンシップは、派遣される2,3人のスタッフとの共同生活となります。もしかすると、今後来られるスタッフの皆様の中には、全然知らなかった人と数ヶ月間共同生活する…ということもあるかもしれません。

↑共同生活の様子


そんな共同生活で役立つ「考え方」について最後にお話しします。

もちろん、今まで一緒に生活などしたことない人といきなりずーっと一緒に生活するわけですから、それぞれの価値観の違いで「なんで?」とイライラすることもあるかもしれません。

小さなことでも気になったり、それが溜まってストレスとなることもあるでしょう。(あくまで、一般的な意見として聞いてください。(笑))

そんな時は、「なんでそうしてくれないの?」と考えるのではなく、「どうすれば人を動かせるか?自分の言い方や行動が悪いのではないか?」と考える対象を自分の方に向けてみてください。

どんなことにもあてはまるかもしれません。

何かをチームの中で実行する時、他人と自分は考え方が違って当たり前です。そんな時に、相手を責めてばかりいては冷静に対応できない上に、結果として良い関係が築けません。

「どうしたら理解してくれるか?」「自分の行動に改善できるとことはないか?」「人に伝えるためにはどのようにアプローチすべきか?」と考えることで、イライラしている場合ではないことに気づきます。

他人とぶつかってしまう時、それは自分の考え方を正す時と考えて良いかもしれません。

そして、これは自分自身の今後の人間関係構築力を高めるためにも、非常に大きく貢献してくれるはずです。

私は共同生活を含めたインターンシップを経て、このように考えられるようになれたことが一番自分の中で大きく得ることのできたものであったと考えています。



おわりに

インドでのインターンシップは、総じて問題の連続でした。

急にこんな突風が来て、机が飛んでいったり、

朝来たら店舗から雨漏りが発生していたり、、、

↑突風が来た時の写真


その場その場ではてんやわんやと対応する毎日でしたが、いざ振り返ってみると、ポジティブに・素早く・冷静に、何事にも対応出来る力は圧倒的についたと感じます。

今では「なんでもなんとかできる」という、不思議な自信があると言うことができます。

これを「成長した」と表現するのは人次第ですが、なんでもやってこれたという過去は裏切ることはありませんし、これからスタッフとしてインターンシップに参加する方たちには、「全力でやりつくした」という思いだけは気持ちよく持ち帰って欲しいと思っています。

いつか、どこかで、それが新しい一歩を支える経験になると信じています。

長くなりましたが、日本の知るカフェの社員さん、スタッフ、インドでの関係者の方々すべてに、このようなインドでのインターンシップの機会を頂戴できたこと、また安全に行うことができたことに関して、感謝いたします。ありがとうございました。


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